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2010年12月15日 (水)

Mac版OpenOffice/LibreOfficeについて

(2015/06/26更新)

Mac 版 OpenOffice/LibreOffice について質問を受けたことが何度かある。私自身は OpenOffice や LibreOffice のヘビーユーザーというわけではないが、私が知っている範囲内で、それらの質問に対する回答をここに少しばかり集めてみた。

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Yosemite への対応

LibreOffice は Yosemite がリリースされた後にすでにアップデートされており、しかも、公式サイトには現在でも「システム要件:Mac OS X 10.6以降」と書かれている(Yosemite 非対応とは特に書かれていない)。ということは、LibreOffice 最新版は正式に Yosemite に対応していることになる。Apache OpenOffice(通称 OpenOffice)については正式な対応状況は不明だが、筆者がざっと試用した限りでは特に問題はない。

Mac 版はどこからダウンロードするのか

LibreOffice の場合

LibreOffice については現在、Mac App Store で LibreOffice Vanilla の名称で無料配布しているので、一般ユーザーはそれを使ったほうが手軽で良い。有料版の LibreOffice Collabora もある。

その一方で、開発グループのサイトでも配布しており、Mac 版だけでなく Windows 版やその他のプラットフォーム版も含めてすべて The Document Foundation 内のダウンロードページ (※注:OS 自動判別。Mac でアクセスすれば Mac 版が表示される) からダウンロードできる。但しこちらについては、表示が日本語かされておらず、日本語化するには英語版の本体に日本語パック(Translated user interface)をインストールする必要がある。

なお、PPC 版はバージョン 4.0.6.2 まで存在しており、こちらの公式 FTP サーバーなどに置かれている(日本語パックは 4.0.6.1 のものを使う)。

Apache OpenOffice の場合

Apache OpenOffice(通称 OpenOffice)のほうは OpenOffice 日本語プロジェクトのサイトからダウンロードできる。日本語化済みだが、更新ペースは遅い。PPC 版はバージョン 3.3.0 まで存在しており、こちらのミラーサーバーなどに置かれている。

なお、かつて各 Linux ディストリビューションに正式採用され、日本の役所の一部でも導入されていた OpenOffice.org(通称 OpenOffice)は開発グループが解散したため現存しない。名前が似ているため混同されやすいが、OpenOffice.org と Apache OpenOffice は別物である。 なお、Apache OpenOffice はかつての OpenOffice.org に比べるとあまり普及していない。

インストール方法

上で述べたように、一般のユーザーは Mac App Store で配布されている LibreOffice Vanilla を使用した方が手軽で良い。

方法は、LibreOffice Vanilla のページを Mac 上でウェブブラウザで表示し、左側にある「Mac App Store で見る」ボタンを押すと、Mac App Store アプリが起動して LibreOffice Vanilla の項目が表示されるので、同じく左側にある「入手」ボタンを押す。あとは自動でダウンロードとインストールが行われる。

[参考]手動インストールの方法

あえてウェブサイトからの直接ダウンロード版を使用するのであれば、以下を参照。

OS X の「標準的な」インストール方法、すなわち、アプリ本体を「アプリケーションフォルダ」にドラッグしてコピーする。Windows 版と違い「インストーラー」という形になっているわけではないので注意。詳細な手順は次の通り。

  1. ダウンロードされたファイルは「.dmg」形式になっており、Safari でダウンロードすると自動的に dmg ファイルが「マウント」される場合がある。自動的にマウントされない場合はダブルクリックしてマウントする。
    Ooodldclick
  2. すると、dmg の中身が Finder に表示される。
  3. そこにはアプリ本体と、アプリケーションフォルダーへのエイリアス(Windows の「ショートカットファイル」に相当)の二つが並んでいるはずなので、アプリ本体をエイリアスへドラッグする。(注意:「インストーラー」ではないため、アプリ本体をダブルクリックしてもインストールが始まるわけではない)
    Oooinstalldrag
  4. すると、アプリケーションフォルダーへのコピーが開始される。
  5. Launchpadコピーが終わったら、LaunchPad を起動して間違いなくコピーできたかどうか確かめる(OS が Snow Leopard 以前の場合は Finder で アプリケーションフォルダーを開いて確かめる)。
  6. 直接配布版の LibreOffice の場合は、更に日本語パックをインストールする。こちらは Windows でおなじみの「インストーラー形式」になっており、dmg の中身をダブルクリックすることでインストールすることができる。OS が Mountain Lion 以降の場合、GateKeeper によってインストーラーの起動がブロックされてしまうことがあり、その場合は、ダブルクリックではなく、右クリックして「開く」を選択する必要がある。
  7. 最後に、マウントされている dmg をマウント解除する。マウントされた dmg を表示している Finder ウィンドウを右クリック(もしくは control キーを押しながらクリック)して、「〜を取り出す」を選択する。
    Oooeject

以上

起動しようとするとブロックされる

OpenOffice および直接配布版の LibreOffice は Apple の認証を受けずに配布されているソフトウェアなので、GateKeeper によって起動がブロックされてしまうことがある。

Ooo_cant_open

その場合、初回起動時は Finder 上で OpenOffice/LibreOffice のアイコンを(ダブルクリックではなく)右クリックもしくは control + クリックして「開く」を選択する必要がある(あくまでも初回起動時のみ)。

GateKeeper は Mountain Lion 以降に実装され、後に Lion にも追加実装された機能である。Mountain Lion 以降では必ず上記のようなブロックが行われる。Lion の場合、2013年3月15日のセキュリティーアップデートを適用すると、それまで隠し機能だった GateKeeper が有効になり、場合によってはブロックが行われるため、上記のような右クリック操作が必要になる。

Snow Leopard 以前ではそのような右クリック操作は必要ない。

なお、Mac App Store 版の LibreOffice ではこのような操作の必要はない。

メニューバーがない!/消えた!

Mac OS ではメニューバーはウィンドウの上部ではなく、画面の一番上に固定されている。メニューの内容自体は Windows のワープロソフトと大して変わらないので、Windows から乗り換えた方でもさほど戸惑うことはないと思う。

Ooo_menu (画像クリックで拡大表示)

キーボードショートカットについて

上で述べたようにメニューを参照すれば、メニュー項目の多くにショートカットキーが割り当てられているのがわかる。但し、特殊な記号で表示されている。記号の説明は以下の通りである。

Shortcut_sign

基本的に Windows 版と全く同じであり、ただ Ctrl キーが command キーに置き換わっているだけである(注1)。但し、ファンクションキー(F1、F2など)は、最近の Mac では fn キーを同時に押さなければ機能しない(注2)。

重要な相違点が一つある。Windows のように「alt +アルファベットキー」でメニュー項目を呼び出す機能は Mac OS では使えない。OS 自体にそのような機能がないからである。Mac 版 OpenOffice/LibreOffice のメニューバー項目にはほとんどすべて (E) などの文字がついているので一見、そのような機能が使えるかのような錯覚を起こすが、実際には使えない(注3)。

では、「よく使うメニュー項目にショートカットキーが割り当てられておらず、いちいちマウスに持ち替えてメニューをクリックするのは面倒くさい」という場合はどうすればよいか。そういう場合、二通りの解決方法がある。

fn + control + F2 (注4)でメニュー項目に端っこから順にアクセスする機能を使う。

この機能を ON にするには fn + control + F1 (注4)を押す(OFF にするにはもう一度 fn + control+ F1 を押す)。

メニュー項目に自分で独自のショートカットキーを割り当てる。

設定方法:1. システム環境設定の「ハードウェア」セクションにある「キーボード」をクリック。2. 「キーボードショートカット」タブをクリック。3. その画面で左側の「アプリケーション」という項目を選択。4. 下の「+」ボタンを押して、必要事項を打ち込む。

Ooo_key_short (画像クリックで拡大表示)
Ooo_menu2 (画像クリックで拡大表示)

カーソル移動のショートカットについては、Home キーや End キーは使えず、Mac 独自のキーバインドとなっている。その点については当サイトの記事「Mac OS Xでのテキスト操作時のキーボードショートカット」をご覧ください。

OpenOffice/LibreOffice の ワープロ(Writer)で縦書きにしたい

上記のように、OpenOffice/LibreOffice は Windows 版も Mac 版もほとんど同じなので、縦書きに関してもやり方に違いはない。

  1. メニューバーの「書式」から「ページ(P)...」を選ぶ。すると「ページスタイル」ダイアログボックスが表示される。
  2. 「ページ」タブをクリックする。
  3. 「文字の方向(T)」で「左から右へ(横書き)」になっているものを「右から左へ(縦書き)」に変更する。
  4. 「OK」ボタンを押す。

以上の操作で縦書きモードとなる。

Ooo_writer_vertical (画像クリックで拡大表示)

最新版にアップグレードする方法

Mac App Store 版の LibreOffice については、アップデートがあれば Mac App Store の「アプデート」タブにに表示されるので、iPhone の App Store と同様にアップデートボタンを押してアップデートする。

OpenOffice および直接配布版の LibreOffice の場合は、最新版にアップデートする特別な方法は用意されていない。なので、上記のインストール方法の記事に従って新しいバージョンを「上書きインストール」するだけでよい。同様の方法でダウングレードも可能。

OpenOffice/LibreOffice をアンインストールしたい

OS X の「標準的なアンインストール方法」に従う。

Launchpadすなわち、Mac App Store 版の LibreOffice であれば、Launch Pad を起動して、LibreOffice アイコンを長クリック(もしくは option キーを押しながらクリック)することによってアイコンの右上に×マークが表示されるので、それをクリックする。

OpenOffice および直接配布版の LibreOffice の場合は「アプリケーションフォルダ」から OpenOffice/LibreOffice 本体を削除する(ゴミ箱に入れる)。「通常のアンインストール」はそれだけで完了する。

※もしアプリケーションフォルダに本体が見当たらないのであれば、インストール時に本体を他のフォルダーにコピーしてしまったか、もしくは、そもそもインストールしていない可能性がある(Mac 版の OpenOffice および直接配布版 LibreOffice はディスクイメージから内蔵ディスク内にコピーせずにダブルクリックすれば(インストールしていないのに)起動ができてしまうのである。そのため、Mac 初心者は、「ディスクイメージ内でダブルクリックしてアプリを起動→気に入らなかったからアンインストールしよう→実際にはインストールしていないので本体が見当たらずアンインストールの方法がわからない」という事態に陥るということもあり得る)。そのような場合は、Spotlight を起動(control + スペースキー)して「Office」という単語を打ち込んでみて、どこにインストールしたか、あるいはしていないかどうかを確認するとよい。


もし「通常のアンインストール」にとどまらず「完全削除」まで行いたいのであれば、「ホームフォルダ」内の「ライブラリフォルダ」から設定ファイルなどを削除する必要がある。以下に「完全削除」の方法を述べる。

  1. Dock の「Finder」アイコンをクリックする。
  2. Finder で「ライブラリフォルダ」を表示する。その方法は、OS のバージョンによって異なる。
    • (Lion 以降の場合) option キーを押しながらメニューバーの「移動」をクリック→「ライブラリ」を選択する(option を押さなければ「ライブラリ」は表示されない)。
    • (Snow Leopard 以前の場合) メニューバーの「移動」をクリック→「ホーム」を選択、ホームフォルダーが表示されるので、その中の「ライブラリ」フォルダをダブルクリックする。
  3. 「Application Support」フォルダアイコンをダブルクリックして中身を表示する。そこで「OpenOffice」もしくは「LibreOffice」フォルダを削除する(ゴミ箱に入れる)
  4. 「ライブラリ」フォルダに戻る(「command + ↑」キーで戻ることができる)。そして今度は「Preferences」フォルダアイコンをダブルクリックして中身を表示する。
  5. そこで「org.openoffice〜」もしくは「org.libreoffice〜」で始まるファイルを探し出し、すべて削除する(ゴミ箱に入れる)
  6. (Lion 以降の場合) 再び「ライブラリ」フォルダーに戻り(「command + ↑」)、次に「Saved Application State」フォルダをダブルクリックする。そこに「org.openoffice〜」もしくは「org.libreoffice〜」という名前のフォルダがあるなら、削除する(ないこともある。特に Mountain Lion の場合はない可能性が高い)

以上。

削除すべきファイル/フォルダーをパスで示せば

  1. /アプリケーション/OpenOffice (アプリ本体)
  2. /Users/(ユーザー名)/ライブラリ/Application Support/OpenOffice/
  3. /Users/(ユーザー名)/ライブラリ/Preferences/org.openoffice〜
  4. /Users/(ユーザー名)/ライブラリ/Saved Application State/org.openoffice〜 (※)

もしくは

  1. /アプリケーション/LibreOffice (アプリ本体)
  2. /Users/(ユーザー名)/ライブラリ/Application Support/LibreOffice/
  3. /Users/(ユーザー名)/ライブラリ/Preferences/org.libreoffice〜
  4. /Users/(ユーザー名)/ライブラリ/Saved Application State/org.libreoffice〜 (※)

となる(※は Lion 以降のみ)。

なおアプリ本体は、実体はそれぞれ「/Applications/OpenOffice.app/」「/Applications/LibreOffice.app/」というディレクトリーであり、コマンドライン上ではそのように扱われるので注意)。


脚注

  1. ^ Windows 用キーボードを使用している場合、Windows キーが command キーとして機能する(ちなみに、Windows 版と Mac版 の両方が存在するアプリケーションにおいて、Win ショートカットの Ctrl キーは、Mac ショートカットではほぼ例外なく command キーに割り当てられている)。
  2. ^ システム環境設定の「キーボード」で「F1、F2 などのすべてのキーを標準のファンクションキーとして使用」をチェックしていれば、fn を押す必要はない。頻繁にファンクションキーを使うなら、これをチェックしておいたほうが良いかもしれない。
  3. ^ このような文字がついている理由は、Windows 版や Linux 版の OpenOffice/LibreOffice を日本語化する際の翻訳文字に (E) などがくっついて、それを Mac 版にも流用しているためだと思われる。
  4. ^ Windows キーボードや古い Mac キーボードでは fn を押す必要はなく、Ctrl + F2 (F1) だけでよい。また、Mac の純正キーボードであっても、システム環境設定の「キーボード」で「F1、F2 などのすべてのキーを標準のファンクションキーとして使用」をチェックしていれば、fn を押す必要はない。

関連項目

Macのアプリケーションフォルダは一人4役


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